2021年12月議会 全児童生徒に配付したタブレット端末の活用について

本市では昨年、特別支援学校を含む全小中学校の全児童生徒を対象にタブレット型端末を配付しました。とりわけ、コロナ禍で学校が休校したり分散登校等で登校が困難な中、児童生徒の学習停滞を防ぐため、リモート学習で有効に活用できたと思っております。
一方で、全児童生徒に配付してあることから、児童生徒の学習への理解を深めること、また、先生の学習準備作業の効率化等、まだまだ有効に活用できる手段はたくさんあるのではないかと思い質問をさせていただきます。

西垣
西垣

世間では多くの教育用優良動画コンテンツが作成され公開されております。最近の大学では、実際の授業とリモート学習を組み合わせ、講義を受ける前に予習として特定の動画をあらかじめ見ておくことも必須とし、生徒への講義の理解をより深めるよう工夫する学校も多数出てきております。
こうした仕組みは、タブレット端末を配付してある岐阜市であれば取り組むことが可能であり、子どもたちへの学ぶ意欲の向上、さらには先生方の授業の準備作業も効率化できるのではないかと考えます。
また、最近では、とても対面では聞くことのできない著名な先生たちの子ども向けの講義動画も世に出てきております。小さい頃から本物に触れる、専門家に分かりやすく教えてもらうということは、大変重要であり、有意義であると思います。
以上を踏まえ、児童生徒の学ぶ意欲向上、授業の理解を深めるためタブレット端末を有意義に活用していただきたいと考えますが、今後のタブレットの活用について具体的にどのようにお考えか、お尋ねをいたします。

教育長
教育長

GIGAスクール構想に基づく1人1台タブレットの活用によって、児童生徒の学びのスタイルも大きく変わろうとしています。そのため、学校や家庭では、個別最適な学びを推進する上で、個に応じた学習を実現する個別学習や、習熟度に応じた課題学習を実現するため、学習支援ソフトを積極的に活用しています。
本市の子どもたちが学習支援ソフトで取り組んだ問題数は、一月当たり4月の約220万回から9月には約320万へ約1.45倍と増加しており、タブレット端末を活用した学びが定着してきています。
また、学習用に提供されている優れた動画コンテンツを授業や家庭学習の中で取り入れることで、子どもの学習への理解を深めたり、興味、関心を引き出したりすることも積極的に行われています。
特別支援学校においては、アプリを使って発達の段階に応じた学習に取り組んだり、音声機能を使って意思表示したりするなど、個に応じた活用が図られています。
一方、協働的な学びを推進する上では、授業・オンライン学習支援ソフトを活用することによって、課題に対する他者の考えを瞬時に把握したり、グループで資料を共同編集して発表したりするなど、タブレット端末が手元にあるからこそ実現する仲間との新しい学びが展開されています。子どもたちが確かな学力を身につけるためのタブレット端末の有効活用の方途は、無限に広がっています。
一方で、議員御指摘のとおり、本物に触れる、子どもの学ぶ意欲が向上する手だてを講じることも大変重要です。さらなるタブレット端末の有効活用を推進するため、子どもたちの未来を応援していただける企業、団体、大学、地域等の各分野で活躍する方にも御協力をいただくとともに、子どもたちの学力を向上させるための動画やアプリについては、検証を行った上で、効果が期待できるコンテンツについて積極的な活用を図ってまいります。