2022年3月議会 代表質問 主任いじめ対策監の配置について

本市の教育事案で忘れることができないのは、2019年7月に起きたいじめ重大事態であります。亡くなられた生徒さん、御遺族の皆様に対して改めて哀悼の意を表させていただきたいと思います。
生徒さんの死を無駄にしないという思いで、これをきっかけに岐阜市では、岐阜市いじめ防止等対策推進条例の改正、市内全小中学校にいじめ対策監の設置をはじめ、様々ないじめ防止策を講じているところではありますが、今回は新たに主任いじめ対策監を追加配置するということでお聞きしたいと思います。

西垣
西垣

今回、いじめ対策監に加え主任いじめ対策監を5人配置するとされています。いじめ対策監、さらに主任いじめ対策監という構図は、事案が発生した際の担任と校長を含めたタイムリーな相談、情報共有の迅速さという点で煩雑にならないのでしょうか。
昨年の議会でも申し上げましたが、学校の問題解決のリーダーは校長であります。屋上屋を架すといったことにならないかとも思いますが、今回、既に成果を上げているいじめ対策監について、あえて主任いじめ対策監を追加配置することの狙いはどこにあるのか、教育長にお伺いをしたいと思います。

教育長
教育長

いじめ対策監の60%が50代以上であることを踏まえると、将来にわたり各学校や本市のいじめへの対応力を維持するためには、若手から中堅層の力量アップが必須です。そして、学校や教職員からの聞き取りを通じて、多様化、複雑化するいじめへの対応に苦慮しており、いじめ対策監や管理職に対する助言や支援についてのニーズが極めて高いことも分かってきました。
そこで、豊富な知識と経験を有し、校長に対しても適切な助言等が行える元校長を主任いじめ対策監として配置し、いじめ対策監及び学校へのいじめ対応の指導と特定案件への重点的支援等を担うことにより、各いじめ対策監、そして、学校全体に対し、いじめ対応の知識やスキルの向上を図るとともに、いじめ対策監の負担を軽減することで、より迅速かつ的確ないじめ対応を可能とすることを目指すものであります。
具体的には、市内小中学校を5つのブロックに分け、各ブロックを担当する主任いじめ対策監を配置しブロック内の各学校を訪問します。校長のリーダーシップの下、いじめ対策監が各学校の組織的対応の核としていじめ対応に取り組むという構図に変わりはありませんが、主任いじめ対策監がスーパーバイザー的な立場で助言、指導を行い、学校いじめ対策監と連携することで、いじめ対応の一層の充実を図ることを考えております。
この2年半の間、岐阜市が様々な取組により、いじめの克服に向け確実に前進していることは間違いありませんが、どの学校においても一人一人の大切な命が輝き、いじめにより誰一人悲しい思いをすることのない教育の実現のため、一層努めてまいります。