私自身も他都市の空き家バンクを過去何カ所か視察させていただいてまいりました。
効果が出ているところ、なかなか効果が見えにくいところ、その対応はさまざまでしたが、基本的にはその「空き家」に、売却価値があるのであれば民間業者が仲介してくれますので、売れそうな物件であれば空き家バンクに登録する必要もないわけであります。
空き家バンクに登録される物件というのは、民間業者でも取り扱うことができない物件が多数を占めると思われ、単純にバンクに登録するだけでは、なかなか売却に結びつかないのでは、と思います。成功していると見られる都市の空き家バンクの活用は、いずれもなんらかの付加価値をつけてバンクに登録されていました。本市としてもその点、登録する前に何らかの工夫が必要ではないかと思われますが、お考えをお伺いしたいと思います。
空き家所有者の方に、「空き家相談会」にご参加いただき、
空き家バンクヘの登録の意思を確認したのち、住宅の基礎や天丼、躯体の状況などを専門家が目視で確認して評価する建物状況調査、いわゆるインスペクションを実施するとともに、その結果を空き家バンクで公表することとしております。併せて、現在無料で行っている木造住宅耐震診断も受けていただくよう指導し、その結果も空き家バンクで公表することとしております。
空き家バンクに登録される物件を、利活用を専門とする民間の方々、付加価値をつけることができる方々に違う角度から見てもらう工夫も必要だと思います。
私の周りにも工務店さんや、デザイナーさんという職種の人たちから、売りに出していい空き家があれば、手を入れることができるか検討してみたいという声をお聞きします。そういう方々、できるだけ大勢の方の目で該当物件を見ていただく。できれば空き家バンクに登録する前に見ていただくのが望ましいとも思いますが、この点についてお考えがあるのかどうかをお聞きしたいと思います。
空き家の所有者が、
売却や賃貸などの最終的な意思決定を行うのは、空き家バンクヘの登録時となりますことから、登録した後にご覧いただきたいと考えております。
利活用のアイデアが出やすい、中心市街地の空き家も扱うべきではないかと考えます。今回は大洞団地の数件のみの試行実施ということですが、今後の対象地域拡大の意向についてお伺いをいたします。
まずは、郊外の住宅団地においてモデル事業を実施し、有効性や課題を整理した上で、順次、対象地域を拡大してまいりたいと考えております。
実際に売買として契約する際は、岐阜市と提携した「宅地建物取引業協会」と「全日本不動産協会」に所属する不動産業者が実務を行っていくと思われますが、本来は民間が扱えないほどの低価格物件も出てくるのではと想像します。こうなると実務を行う民間業者の負担も大きいと思いますが、この点についてどのような整理がなされているのでしょうか。
事業の実施にあたりましては、建物状況調査や空き家バンクヘの登録事務などに関し改めて全日本不動産協会岐阜県本部や岐阜県宅地建物取引業協会と協定書を締結し、地元の民間事業者の方々に、実務を担つていただくこととなります。
モデル事業として、より有効な岐阜市版空き家バンクとなるよう、本格実施に向け、地元の民間事業者の方とともに制度の検証を行ってまいりたいと考えております。