2023年3月 医療・介護・福祉の連携支援について

西垣
西垣

2025年をめどに高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的の下で、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう地域の包括的な支援・サービス提供体制、いわゆる地域包括ケアシステムの構築を推進しており、本市でもそれに基づいて御努力をいただいているところであります。

2025年を目前に控え、この地域包括ケアシステムが本市においてどのように整備されてきているかを、以下、お尋ねをいたします。
 1点目、住まい・医療・介護・予防・生活支援について、これまでに主にどのような点に取り組まれたでしょうか。
 2点目、これらを一体的に提供するための体制整備はどのようにされてきたでしょうか。

部長
部長

これまでに高齢者が気軽に集える集いの場づくりや、買物に出かける方法がない方のために移動販売車などを誘致する買物支援など、各地域の実情に応じ様々な取組が進められています。また、各地域の社会福祉協議会の支部が中心となって、庭の草取り、庭木の剪定やごみ出しなど、小さな手助けをする住民主体のボランティアである助け合い活動は、6支部で展開されています。
 これらの活動では、依頼者のありがとうという言葉に生きがいを感じる、地域の人たちの温かい気持ちや手助けが心の支えになったという声が寄せられており、地域で支え合う仕組みが醸成されています。
 最後に、在宅医療・介護連携推進についてです。
 高齢者が最も不安を感じる、病気になったときや介護が必要になったときに住み慣れた地域で暮らし続けるために、地域の医療、介護、福祉などが連携して、必要とされるサービスを切れ目なく提供していく体制づくりに取り組んでまいりました。
 具体的には、地域の在宅医療と介護の関係者、地域包括支援センター等からの在宅医療と介護の連携に関する相談支援を行う在宅医療・介護連携サポートセンターを岐阜市医師会内に設置しております。
 そのほか、病院関係者と在宅医療・介護担当者が連携して、患者が入院治療から在宅療養にスムーズに移行するための基本的な流れを示し、ルール化した退院支援ルールの策定や、各地域包括支援センターのエリアごとに地域の医療や介護資源についてまとめた医療・介護・福祉早わかりマップの作成を行っております。さらに、市民の皆様が在宅医療や必要なサービスについて理解を進める、もしもの時の医療と介護を考える講演会などを行ってまいりました。
 これらの取組により、ケアマネジャーが地域の在宅療養を支える主治医等と情報共有や連携をし、訪問看護などの医療系サービスを効果的にケアプランに反映することで、高齢者の在宅生活が継続しやすくなっております。また、入院時や退院時に病院関係者と在宅医療や介護担当者が高齢者の状況を速やかに把握し、必要な介護サービスや在宅療養につなげていく仕組みが整いつつあります。
 このように、地域包括ケアシステムの推進とそれに向けた一体的な体制整備づくりに取り組む中で、地域包括ケアシステムの推進には終わりがないものと認識しております。このため、第8期計画の取組内容について、適宜評価や検証を行ってまいります。そして、次期計画であります第9期計画において、地域包括ケアシステムが市民の皆様に定着し、安心して地域で最期までお暮らしいただけるよう、引き続きその推進に努めてまいります。